14-11. アウストラロピテクスの肩甲骨から推定する初期人類の木登適応

  Scienceに「破壊する創造者」や「想像する力」で触れた初期人類の草原派アウストラロピテクスと樹上派チンパンジーの祖先の分離後も交配が続いていたことを推測させる報告がありました。
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Science 26 October 2012: Vol. 338 no. 6106 pp. 514-517

Australopithecus afarensis Scapular Ontogeny, Function, and the Role of Climbing in Human Evolution

David J. Green and Zeresenay Alemseged

Abstract

Scapular morphology is predictive of locomotor adaptations among primates, but this skeletal element is scarce in the hominin fossil record. Notably, both scapulae of the juvenile Australopithecus afarensis skeleton from Dikika, Ethiopia, have been recovered. These scapulae display several traits characteristic of suspensory apes, as do the few known fragmentary adult australopith representatives. Many of these traits change significantly throughout modern human ontogeny, but remain stable in apes. Thus, the similarity of juvenile and adult fossil morphologies implies that A. afarensis development was apelike. Additionally, changes in other scapular traits throughout African ape development are associated with shifts in locomotor behavior. This affirms the functional relevance of those characteristics, and their presence in australopith fossils supports the hypothesis that their locomotor repertoire included a substantial amount of climbing.
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  要するに、肩甲骨の形状は霊長類の木登りに適しているかどうかの判定に重要なのですが、 これまでアウストラロピテクスの化石から木登り能力を判断するに足りる肩甲骨の化石は充分に出ていなかっただそうです。 今般やっとエチオピアで若いアウストラロピテクスの肩甲骨が発掘片から繋ぎ合わされたのだそうです。

  その結果、チンパンジーが木の枝からぶら下がれるように、アウストラロピテクスの肩甲骨もぶら下がるための形状特性を持っていたそうです。 現代人類は成長に伴いこの特性は大きく変化をするそうですが類人猿は安定しているのだそうです。 初期の人類の結果で年少および成人の化石の形態の類似性は、アウストラロピテクスは猿に似ていた(つまり子供の時も大人になっても類人猿と同様に木に登ることができた)ことを示唆するそうです。

  このことは当然予想された結果です。人類とチンパンジーが共通の祖先から分離したのが600〜700万年前です。 「破壊する創造者」で著者は分離後200万年から300万年間は互いに交配をしていたことを示唆しています。 つまり分離した直後の人類(共通の祖先草原派)は人口が少なくそのままでは近親婚が増え遺伝的疾病で自然絶滅してしまうため、 樹上に留まった共通の祖先樹上派から新しい遺伝子個体を導入・交配し共通の祖先草原派の集団を維持してきたはずなのです。

  つまり初期人類共通の祖先草原派は共通の祖先樹上派と完全分離するまでの数百万年間は当然木に登ることができたのです。 しかし草原の頂点捕食者の真似をして肉食者、つまり捕食者、に変貌を遂げるうちに脳が増大し、その脳の力で言葉を発し会話し集団内のコミュニケーションを取ることを覚え、 二足歩行の長距離ランナーとして獣を追いかけるうちに二本足移動が確立し、四手類(霊長類)特有の4本の手が持っていた木登りの特性を放棄したのです。

  共通の祖先樹上派から進化したチンパンジーは結局木の実食から離れることができず、絶滅を危惧される類人猿として今に至っています。 共通の祖先草原派から進化したホモサピエンスが守ってあげなければいずれ絶滅するでしょう。

  しかし結果論として共通の祖先草原派はホモサピエンスに進化したにもかかわらず途中アフリカで絶滅危惧種になりかかりながらも出アフリカし危機を脱し地球を征服しつつあるのですが、 共通の祖先草原派のみが何故世界中にはびこることができたのか(ウイルスは別として、動物の中で唯一)、理由はまだ明らかになってはいません。



以上

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