14-3. アウストラロピテクス・セディバ猿人  :二足歩行と脳の関係

  Sicenceの最新ニュースです。一連の5つの論文が一挙に発表されましたがそのうちの1つです。
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The Endocast of MH1, Australopithecus sediba

Kristian J. Carlson, Dietrich Stout, Tea Jashashvili, Darryl J. de Ruiter, Paul Tafforeau, Keely Carlson, Lee R. Berger

Abstract

The virtual endocast of MH1 (Australopithecus sediba), obtained from high-quality synchrotron scanning, reveals generally australopith-like convolutional patterns on the frontal lobes but also some foreshadowing of features of the human frontal lobes, such as posterior repositioning of the olfactory bulbs. Principal component analysis of orbitofrontal dimensions on australopith endocasts (MH1, Sts 5, and Sts 60) indicates that among these, MH1 orbitofrontal shape and organization align most closely with human endocasts. These results are consistent with gradual neural reorganization of the orbitofrontal region in the transition from Australopithecus to Homo, but given the small volume of the MH1 endocast, they are not consistent with gradual brain enlargement before the transition.
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  190万年前の我々ホモ・サピエンスの先祖筋になるホモ・ハビリスなどと同時代に生きていたらしいアウストラロピテクス・セディバ猿人の10〜13才の少年と20代後半〜30代らしい女性の2人の化石から、 二足歩行をしていたにも関わらず脳が小さかったらしい、ということがわかったそうです。 南アフリカの洞窟から見つかった化石である。つまり脳が大きくなったから二足歩行をしたのではないことを示しているそうです。

  ガラパゴス史観は、樹上で木の実などを食べる生活をしていた人類とチンパンジー共通の祖先の一部がアフリカ大地の環境の悪化で棲みやすい森林が縮小しやむなく草原に降り立ち、 大型の肉食獣の頂点捕食者のまねをしておこぼれを頂戴する肉食の捕食者に変貌することで脳が一気に拡大し、樹上に登る機能を捨ててまでして、 グループで狩りをするために言語によるコミュニケーション能力を獲得したのが現代人類へのスタートだった、と考えています。

  つまり樹上から草原に降り立ち肉食に変化してから脳が大きくなり、言語能力を身につけ、狙った獲物が疲れ果てて動けなくなるまでとことん追い回す長距離ランナーの能力を身につけ、 動けなくなった獲物をハイエナなどに横取りされないようにダッシュするスプリント能力も身に付けたはずなのです。つまり脳が大きくなることで様々な能力を得ることができるようになったのです。

  にもかかわらずセディバ猿人が脳が小さかったということは、現代人類の祖先に加わることができなかった半端な進化で消滅した集団であったと言うことになります。 つまり全てのアウストラロピテクスが順調にホモ属に進化したのではなく滅んだ親戚がかなりいたということなのです。 我々ホモ属の先祖のアウストラロピテクスは肉食の捕食者になることで脳が大きくなり現代人類に進化し、灼熱化したアフリカ大地で生き延びるために雑食になり生き延び、 寒冷化し食料の動物がいなくなったヨーロッパ大地で肉食から雑食に変われず絶滅したホモ属の兄弟ネアンデルタール人に生存競争で勝ち残り、 1万数千年前頃にはアメリカ大陸まで拡がり全世界に子孫を残すことに成功した唯一の動物なのです。その後家畜や犬猫などのように人為的に全世界に拡がる動物が出てきたのです。

    とは言っても、ホモ・ネアンデルターレンシスと我々ホモ・サピエンスは出アフリカ後の中東辺りで交配を行い、 ホモ・サピエンスは本来獲得に数十万年もかかるかもしれない大型化や色白・赤髪・碧眼・彫りの深い顔立ちなどの様々の多様なの形質を一気に短期間で手に入れたことで、 ネアンデルタール人が60万年前頃出アフリカした後にヨーロッパ大陸での居住で獲得した形質はホモ・サピエンスに生き続けているのです。 しかし亜種間交配の結果、縄文系主役の日本人男性の41%も占めるY-DNA「D2」の無精子症が多く、精子精製能力が低いという負の遺産も受け取ってしまったらしいのです。



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14-11. アウストラロピテクスの肩甲骨から推定する初期人類の木登適応

  Scienceに「破壊する創造者」や「想像する力」で触れた初期人類の草原派アウストラロピテクスと樹上派チンパンジーの祖先の分離後も交配が続いていたことを推測させる報告がありました。
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Science 26 October 2012: Vol. 338 no. 6106 pp. 514-517

Australopithecus afarensis Scapular Ontogeny, Function, and the Role of Climbing in Human Evolution

David J. Green and Zeresenay Alemseged

Abstract

Scapular morphology is predictive of locomotor adaptations among primates, but this skeletal element is scarce in the hominin fossil record. Notably, both scapulae of the juvenile Australopithecus afarensis skeleton from Dikika, Ethiopia, have been recovered. These scapulae display several traits characteristic of suspensory apes, as do the few known fragmentary adult australopith representatives. Many of these traits change significantly throughout modern human ontogeny, but remain stable in apes. Thus, the similarity of juvenile and adult fossil morphologies implies that A. afarensis development was apelike. Additionally, changes in other scapular traits throughout African ape development are associated with shifts in locomotor behavior. This affirms the functional relevance of those characteristics, and their presence in australopith fossils supports the hypothesis that their locomotor repertoire included a substantial amount of climbing.
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  要するに、肩甲骨の形状は霊長類の木登りに適しているかどうかの判定に重要なのですが、 これまでアウストラロピテクスの化石から木登り能力を判断するに足りる肩甲骨の化石は充分に出ていなかっただそうです。 今般やっとエチオピアで若いアウストラロピテクスの肩甲骨が発掘片から繋ぎ合わされたのだそうです。

  その結果、チンパンジーが木の枝からぶら下がれるように、アウストラロピテクスの肩甲骨もぶら下がるための形状特性を持っていたそうです。 現代人類は成長に伴いこの特性は大きく変化をするそうですが類人猿は安定しているのだそうです。 初期の人類の結果で年少および成人の化石の形態の類似性は、アウストラロピテクスは猿に似ていた(つまり子供の時も大人になっても類人猿と同様に木に登ることができた)ことを示唆するそうです。

  このことは当然予想された結果です。人類とチンパンジーが共通の祖先から分離したのが600〜700万年前です。 「破壊する創造者」で著者は分離後200万年から300万年間は互いに交配をしていたことを示唆しています。 つまり分離した直後の人類(共通の祖先草原派)は人口が少なくそのままでは近親婚が増え遺伝的疾病で自然絶滅してしまうため、 樹上に留まった共通の祖先樹上派から新しい遺伝子個体を導入・交配し共通の祖先草原派の集団を維持してきたはずなのです。

  つまり初期人類共通の祖先草原派は共通の祖先樹上派と完全分離するまでの数百万年間は当然木に登ることができたのです。 しかし草原の頂点捕食者の真似をして肉食者、つまり捕食者、に変貌を遂げるうちに脳が増大し、その脳の力で言葉を発し会話し集団内のコミュニケーションを取ることを覚え、 二足歩行の長距離ランナーとして獣を追いかけるうちに二本足移動が確立し、四手類(霊長類)特有の4本の手が持っていた木登りの特性を放棄したのです。

  共通の祖先樹上派から進化したチンパンジーは結局木の実食から離れることができず、絶滅を危惧される類人猿として今に至っています。 共通の祖先草原派から進化したホモサピエンスが守ってあげなければいずれ絶滅するでしょう。

  しかし結果論として共通の祖先草原派はホモサピエンスに進化したにもかかわらず途中アフリカで絶滅危惧種になりかかりながらも出アフリカし危機を脱し地球を征服しつつあるのですが、 共通の祖先草原派のみが何故世界中にはびこることができたのか(ウイルスは別として、動物の中で唯一)、理由はまだ明らかになってはいません。



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15-1. 猿人の行動の解明でわかった、民族を越えて移動するmtDNA!

  アウストラロピテクスなどの初期人類は、女性は生まれた群れを離れて移動する一方で、男性は1カ所にとどまる傾向があったとする研究結果がNatureに発表された。
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Strontium isotope evidence for landscape use by early hominins

Sandi R. Copeland, Matt Sponheimer, Darryl J. de Ruiter, Julia A. Lee-Thorp, Daryl Codron, Petrus J. le Roux, Vaughan Grimes & Michael P. Richards

Abstract

Ranging and residence patterns among early hominins have been indirectly inferred from morphology1, 2, stone-tool sourcing3, referential models4, 5 and phylogenetic models6, 7, 8. However, the highly uncertain nature of such reconstructions limits our understanding of early hominin ecology, biology, social structure and evolution. We investigated landscape use in Australopithecus africanus and Paranthropus robustus from the Sterkfontein and Swartkrans cave sites in South Africa using strontium isotope analysis, a method that can help to identify the geological substrate on which an animal lived during tooth mineralization. Here we show that a higher proportion of small hominins than large hominins had non-local strontium isotope compositions. Given the relatively high levels of sexual dimorphism in early hominins, the smaller teeth are likely to represent female individuals, thus indicating that females were more likely than males to disperse from their natal groups. This is similar to the dispersal pattern f ound in chimpanzees9, bonobos10 and many human groups11, but dissimilar from that of most gorillas and other primates12. The small proportion of demonstrably non-local large hominin individuals could indicate that male australopiths had relatively small home ranges, or that they preferred dolomitic landscapes.
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 チンパンジーやボノボ以外の霊長類には見られない行動で、人類は200万年以上前から、花嫁を迎えるような特性を持っていた可能性を示すという。

 研究グループは、洞窟で発見された約240万〜170万年前の猿人のアウストラロピテクス・アフリカヌスなど計19体の歯の化石を調査。 化石に含まれる放射性ストロンチウムなどを調べて分かったという。
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  *ガラパゴス史観注:
     米コロラド大などの研究チームがネイチャーに発表した新聞やニュースを駆け巡った話題が、何故民族性はY-DNAでなければわからないのかという問いに、1つの明快な回答をもたらしました。

  これは「破壊する創造者」や「想像するちから」などから予想されていたことでもありますが、チンパンジーと人類は500万年〜700万円前頃に「共通の祖先」から分化したものの、 その後200万年近くお互い交配し遺伝子の交換が行われていたわけです。「交配」するということはチンパンジーや現代人の行動様式から見ると「お嫁さん」を遺伝的に遠い部族から招き入れ、 近親婚による先天的な遺伝障害の発現を防ぎ、部族の集団エネルギーが落ちないよう維持してきたということなのです。 人類が樹上から降り「共通の祖先:草原派」になったころは恐らく数グループ程度の人口しかなかったはずです。当然相手を「共通の祖先:樹上派」に求めなければ近親婚になり、 新しい「共通の祖先:草原派」は数代で絶滅したはずです。

  草原に降りたばかりの「共通の祖先:草原派」は少ない集団人数での近親婚を避けるため「共通の祖先:樹上派」から「お嫁さん」をもらい、 徐々に人口を増やし集団に多様性が現れ遺伝子が分化し、集団内でも近親婚に相当しなくなるほど遺伝子が多様化して初めて 「共通の祖先:草原派」内での交配が先天的遺伝障害なしで子孫を作ることができるようになったのです。それに要した時間が200万年だったのかもしれません。 そして霊長類(四手類)の象徴である「後ろ手」も完璧な「足」に進化しきったのでしょう。

  つまり、mt-DNAは民族を越えて移動してきたのです。紀元後の「国家/市民/国民」という概念が確立してからは女性の移動はなくなり、 男女共に「国」というテリトリーの中にとどまることが当たり前になり、我々も当然のことと思っていますが、実はそれは長い人類の歴史からみると極く最近の出来事にすぎなく、 女性は異なる集団に嫁ぎ移動して行くのが本来の姿だったと思われます。

  日本人で考えると、アフリカ・サハラの過酷な気候変動で2000人程度に減少した絶滅危惧種に陥り出アフリカし、中東でネアンデルタール人と交配し遺伝子が分化した際に、 交配度の高い形質を持ったY-DNA「C」の集団と、交配度が低くオリジナルのホモサピエンスの形質を強く維持したY-DNA「D」集団は、 欧米の研究者は共に東を目指しインド洋沿岸を東進したそうですが、当然途中で交配を続けていたはずです。スンダランドに到着した頃には「D」は「D1」「D2」に、 「C」は「C1」「C2」「C3」に分化していた可能性が高いと思われます。

  「C2」がニューギニア周辺に、「C4」がオーストラリア大陸に、「C5」がインド亜大陸にポツンと孤立して存在することや、チベット高原には「D2」が存在しないにも関わらず 「D3」が存在することなど、亜型の分化順序と分布地域は必ずしも直線的な関係がないのです。もしかするとそれぞれの地域に落ち着いてから分化した可能性も捨てきれないのです。   分化するには当然異遺伝子との交配がなければなりません、もし「D」や「C」の人口が少なければ女性は当然両遺伝子集団間を移動したはずですが、 十分な人口があったなら(集団内の多様性があったなら)女性の移動はそれほどなかったかもしれません。 「破壊する創造者」風に言えば遺伝子の分化は異遺伝子との交配によって引き起こされる可能性が高いので(新しい土地での新しいレトロウイルス感染も要因ですが)、 「C」と「D」は交配していたとみるのが自然でしょう。つまり異Y-DNA遺伝子のパートナーのmt-DNAとの交配になります。

  ということは現代人のY-DNA遺伝子の分化を推進したのは女性の遺伝子で、集団間のmt-DNAの遺伝距離(ハプロタイプ)が遠いほど分化し易かったはずです。

  いずれにせよ、本来人類の女性は知らない土地・集団の許に移動し、遺伝子の多様性を演出して来たのです。男はあまり動かなかったのです。 ところが現代社会ではサラリーマンになると会社の地方拠点に移動することは当たり前で、男が移動するようになったのです。 婿入りなどという人類では本来不自然なことも当たり前になりました(アマゾンの先住民族の中には若い男性が異なる集団に移動するケースも報告されていますが)。 他にも現代社会は人類本来の行動様式と異なる行動を取らざるを得なくなってきています。それは大きなストレスになるはずです。

  出アフリカすることでネアンデルタール人と交配し一気に進化したがストレスにさらされ続けている我々出アフリカ組現代人と、出アフリカせずホモサピエンスの原型を保ち 進化の機会を持たず狩猟採集に留まったコイサン族やピグミー族などの古代集団と、どちらが人類として幸せなのかは一概には言えませんが。 生物の進化は遺伝子の多様性を増大させる方向に向かうことから、多様な選択肢がある出アフリカ組の方が進化の正しい方向に進んでいることは間違いありません。



以上

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