14-9. デニソワ人の新しい研究論文が発表されました。

  ドイツのマックスプランク研究所のデニソワ人プロジェクトチームからゲノムの解析結果が発表されました。ScienceのSummaryとBioquickニュースの概要をご紹介します。
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A High-Coverage Genome Sequence from an Archaic Denisovan Individual

Science Published Online August 30 2012

Department of Evolutionary Genetics, Max Planck Institute for Evolutionary Anthropology, D-04103 Leipzig, Germany.

Matthias Meyer 他33名

Researchers have sequenced the genome of an archaic Siberian girl 31 times over, using a new method that amplifies single strands of DNA. As the team reports online in Science this week, more than 99% of the nucleotides are sequenced at least 10 times, so researchers have as sharp a picture of this ancient genome as of a living person's. That precision allows the team to compare the nuclear genome of this girl, who lived in Siberia's Denisova Cave more than 50,000 years ago, directly to the genomes of living people, producing a "near-complete" catalog of the small number of genetic changes that make us different from the Denisovans, who were close relatives of Neandertals.
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  Bioquickニュースの紹介記事です。

  ドイツ・ライプチヒにあるマックスプランク進化人類学研究所のスバンテ・パーボ博士に率られる研究チームが、デニソバ人のゲノム変異の解析を行い、それが極めて低いことを明らかにした。 これは即ち、デニソバ人が今ではアジア全体に広く分布しているにしても、昔はそれほど人口が多くなかった事を示唆している。

  更には、ゲノムの総目録から明らかなのは、遺伝子の変異は古代の祖先の時代ではなく現代人の世代に見受けられる事である。 これらの変異の状況から推察されることは、それが脳機能や神経システムの発達に関係しているのではないかという事である。 2010年にパーボ博士と研究チームは、南シベリアのデニソバ洞窟から発見された指骨の欠片からDNAを単離して解析した。 それは、それまで知られていなかった古代人の若い女性の骨である事が解り、「デニソバ人」と名付けられた。 DNAの2重螺旋を容易に解く技術が開発されたおかげで、それぞれの2本をシーケンス解析に使用し、デニソバ人のゲノムを全箇所に渡って30回以上繰返しシーケンシングする事が出来た。 これによって、解析されたゲノムシーケンスの正確さは、現代人のゲノムを解析する場合の精度と同等の品質のものが得られた。

  サイエンス誌2012年8月30日付けオンライン版に発表された最新の研究では、パーボ博士と研究チームは、デニソバ人のゲノムを、ネアンデルタール人及び世界各地から得た現代人11人のゲノムと比較検討した。 その結果、前報にあるように、現在東南アジアの島々に住む人たちとデニソバ人のゲノムがどのように混合されたのかが再確認された。 また、ヨーロッパ人と比較して、東アジアや南アメリカに住む人たちの方が、ネアンデルタール人のゲノムを若干多く含んでいることも明らかにされた。 「東アジア地域で観察されるゲノムが、デニソバ人よりネアンデルタール人により近いという事は、古代のネアンデルタール人の人口は、ヨーロッパよりアジアの方が多かったと推測される。」 と論文では述べられている。

  「これは絶滅種族のゲノム情報を極めて高い精度で解析した結果です。ほとんどのゲノムは染色体2対の違いさえも解析が出来、デニソバ人の若い女性についても、両親から受け継いだ夫々について解析出来ました。」 と本研究の筆頭著者であるマシアス・メイヤー博士は語る。つまり、この技術によって、当時のデニソバ人のゲノム変異の発生頻度は、現代人に受け継がれてからよりも低いことが解ったのだ。 これを基に推定できることは、デニソバ人は当初は人口が少なかったが、その後、短期間のうちにより広い地域に広がったという事である。 「今後、ネアンデルタール人の人口推移も同じような経緯を辿った事が明らかになれば、アフリカから発祥した単一集団が、デニソバ人とネアンデルタール人とに分かれていったと推察されます。」 と本研究を率いるパーボ博士は語る。

  研究チームは更に、デニソバ人から分かれた現代人に起こった比較的最近のゲノム変異が、10万個程度ある事を明らかにしている。 そして、その変異のいくつかは、脳機能と神経システムの発達に関与するものである事も解っている。その他の変異で注目されるのは、皮膚や目や歯などの形態に関与するものである。 「本研究によって、古代の人類は結果として人口が減ったり絶滅したりした一方で、現代人がどのように複雑な文化的多様性を保ちながら急速に人口を増やしてきたのかを明らかにする道が開けたと思います。」 とパーボ博士は語る。

  今年の初め、ライプチヒの研究チームは、デニソバ人の全ゲノムシーケンスを世界の研究者に、オンラインで公開した。 デニソバ人の指の骨がロシアアカデミーのアナトリー・デレビアンコ氏とミカイル・シュンコフ氏によって発見されたのは、彼らがデニソバ洞窟を掘削している2008年の事であり、 考古学的発掘調査によって、人類が生活していたのは遺跡の地層から、凡そ28万年前からである事が確認された。指の骨は、その発見された地層の年代から、5万年前から3万年前位であると推定される。
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  この結果は当ガラパゴス史観が推測したデニソワ人はネアンデルタール人の極東ローカル型だ、という推測を支持しました。

  東アジアと南アメリカに住む部族の方がネアンデルタール人のゲノムを若干多く含んでいる、という結果は予想外でした。 中東でネアンデルタール人と遭遇したホモサピエンスは遺伝子を受け継ぐほどの交配を重ね、見た目の形質的な影響が大きかった(彫が深いいかつい風貌、赤毛。金髪・碧眼等)Y-DNA「CF」と 見た目の影響が少なかった(ジャガイモ顔を維持した)Y-DNA「DE」に分化した訳ですが、当然「CF」に属する彫の深いヨーロッパ人の方がネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子比率は高いと思っていました。 (先に書きましたが、Y-DNA「D2」に無精子症や乏精子症の比率が高いのは、ネアンデルタール人との亜種間交配の負の遺産と考えられます。)

  東アジアと南アメリカの遺伝子はY-DNA「M」,「N」,「O」,「S」と「Q」です。いずれもY-DNA「K」から分化した亜型になります。 「R」のみがアーリア人の遺伝子となり西進しヨーロッパ人の主力となり、南下してインドアーリア人になりました。

  一方東南アジアの島々の先住民にデニソワ人の遺伝子が受け継がれていると言うことも再認識されました。 オセアニアにはY-DNA「C2」、「M」と「S」という独特な3つのハプロタイプ亜型が存在します。島々に別れて住んだ動物ならその後接触がなければ亜種に分化することは常識ですが、 人間は移動手段を持ち近親婚による遺伝病を防ぐために部族間(島間)の通婚は当然だったはずで、自然のままなら更に亜型が分化する理由はないのです。 あの広いアマゾンの先住民でさえも亜型は見事にY-DNA「Q」のみなのです。
  ということは、旧サフール大陸以来の先住民であるY-DNA「C2」ニューギニア先住民とデニソワ人が交配してY-DNA「M」と「S」が分化した可能性も充分にあるのです。



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17-1. デニソワ人  :ネアンデルタール人のアジアの姉妹旧人

  American Journal of Human Geneticsのデニソワ人の報告です。BioQuick Newsの日本語訳も転載します。
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Denisova Admixture and the First Modern Human Dispersals into Southeast Asia and Oceania

David Reich, Nick Patterson, Martin Kircher, Frederick Delfin, Madhusudan R. Nandineni, Irina Pugach, Albert Min-Shan Ko, Ying-Chin Ko, Timothy A. Jinam, Maude E. Phipps, Naruya Saitou, Andreas Wollstein, Manfred Kayser, Svante Paabo and Mark Stoneking

Abstract

It has recently been shown that ancestors of New Guineans and Bougainville Islanders have inherited a proportion of their ancestry from Denisovans, an archaic hominin group from Siberia. However, only a sparse sampling of populations from Southeast Asia and Oceania were analyzed. Here, we quantify Denisova admixture in 33 additional populations from Asia and Oceania. Aboriginal Australians, Near Oceanians, Polynesians, Fijians, east Indonesians, and Mamanwa (a Negrito group from the Philippines) have all inherited genetic material from Denisovans, but mainland East Asians, western Indonesians, Jehai (a Negrito group from Malaysia), and Onge (a Negrito group from the Andaman Islands) have not. These results indicate that Denisova gene flow occurred into the common ancestors of New Guineans, Australians, and Mamanwa but not into the ancestors of the Jehai and Onge and suggest that relatives of present-day East Asians were not in Southeast Asia when the Denisova gene flow occurred. Our finding that descendants o f the earliest inhabitants of Southeast Asia do not all harbor Denisova admixture is inconsistent with a history in which the Denisova interbreeding occurred in mainland Asia and then spread over Southeast Asia, leading to all its earliest modern human inhabitants. Instead, the data can be most parsimoniously explained if the Denisova gene flow occurred in Southeast Asia itself. Thus, archaic Denisovans must have lived over an extraordinarily broad geographic and ecological range, from Siberia to tropical Asia.
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  複数の人種の移動によって形成されたアジアの歴史をDNAが解明 

  古代から現代までのヒトのDNAパターンを研究している国際チームは、40,000年前のアジアへの集団大移動と人種間のDNAの混合について新事実を発見した。 ハーバード大学医学部とドイツ、ライプツィヒのマックス・プランク進化人類学研究所の研究チームが最先端のゲノム解析法を使って調べた結果、デニソバンと呼ばれる古代人類が、 現代のニューギニアだけではなく、フィリピンとオーストラリアのアボリジニのDNAに関与していることが分かった。このデニソバンとは最古の人類の一種で、 去年シベリアで発掘された指骨のDNAを解析した結果解明された。今回の研究結果はこれまでの遺伝子学研究による説を否定し、現生人類は複数の大移動でアジアに定着したという事になる。


    「デニソバのDNAは、人の血管をトレースする医用イメージング色素のようなものです。とても目立つため、個体に少しの量でも存在していればすぐに分かるのです。 このようにして、私たちは大移動した人種の中からデニソバのDNAをトレースすることが出来たのです。これは、人類の歴史を理解するためのツールとして、 古代DNAの配列決定がいかに重要であるかを示しています。」と、ハーバード大学医学部の教授、デイビッド・リーク博士は語る。今回発見されたパターンは、 少なくとも二回の大移動があったことを示している。一つは東南アジアとオセアニアに住む原住民のアボリジニ、もう一つは東南アジアの人口のほとんどを占めている東アジア人の系統である。 また、この研究は古代デニソバンが居住していた場所についても新たな考察が成されている。マックス・プランク研究所の教授であり、 今回の論文の著者でもあるマーク・ストーンキング博士によると、デニソバンはシベリアから熱帯の東南アジアまでの非常に大規模な生態学的、地理的範囲に移住していたとされる。

  「デニソバンのDNAが東南アジアのいくつかのアボリジニに存在しているということは、44,000年以上前にデニソバのDNAを持つ人種と持たない人口が 市松模様のように存在していたということになります。このように、デニソバンの遺伝子を有するグループとそうでないグループがあるということは、 デニソバンが東南アジアに住んでいたとすれば説明がつきます」と博士は説明する。この所見は、2011年9月22日付けのAmerican Journal of Human Genetics誌に記載されている。 今回の研究は、マックス・プランク研究所のリーク博士率いるチームが2008年にシベリアのデニソバ洞窟でロシアの考古学者によって発見された古代の小指の骨を分析した研究に基づいている。 スヴァンテ・パーボ博士率いるマックス・プランク研究所チームは、この骨の核ゲノム配列を解析し、リーク博士が研究員と開発したアルゴリズムを使って人種の遺伝子解析を行った。 2010年12月のNature誌に掲載された彼らの研究結果によると、デニソバンが30,000年以上前に存在していた古代原人の一系統であり、現代のニューギニア人の遺伝子に関与しているようだ。 デニソバンはネアンデール人でも現生人類でもないが、共通祖先がいるという結論に達している。この論文により、初期の人類がアフリカを離れた時期から 曖昧になっていた人類の進化の過程について説明と、人間が歴史的に混在しているという見解が補完された。

  新しい研究は、東南アジアとオセアニアの遺伝子変異の専門家であるストーンキング博士によって始められた。博士は、これらの地域から多様なサンプルを集め全体像の構築を行なっている。 この研究はデニソバンの遺伝子が移動した「足跡」に重点を置いており、研究チームは、ボルネオ島、フィジー、インドネシア、マレーシア、オーストラリア、フィリピン、 パプアニューギニア、そしてポリネシアを含む東南アジアとオセアニアにおける現在の人種の多種多様のDNAを解析した。既存のデータと新たなデータの解析結果を統合した分析結果によると、 デニソバンはニューギニア人だけでなく、オーストラリアのアボリジニとママンワと呼ばれるフィリピンのネグリト族、また東南アジアとオセアニアのいくつかの人種に遺伝子材パーツを提供している。 しかし、アンダマン諸島のオンジ族(注:Onge族のこと、日本人の縄文人の祖先型のY-DNA「D*」100%の遺伝子集団なので当然デニソワ人とは交配していない)やマレーシアのジェハイ族、 また東アジア諸島を含む西部や北西部の人種はデニソバンと交配していない。 研究チームは、デニソバンは現生人類と44,000年以上前に東南アジアで交配したと結論付けた。 これは、オーストラリア人とパプアニューギニア人が分化する前である。東南アジアは、現在の中国人とインドネシア人とは関係のない近代人種によって植民地化された。 この「南方ルート」仮説は、考古学的な証拠によってはサポートされていたが、強力な遺伝子的証拠は今まで存在していなかった。MITとハーバード大学のブロード研究所、 ドイツ、インド、台湾、日本、マレーシア、そしてオランダからのチームによる共同研究によってこの研究は行なわれた。



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15-29. ロシアで見つかった古代人の骨片が、 ネアンデルタール人とデニソワ人の混血個体のものであることが明らかに。
                .............と言うNewsですが!?


 2018年8月22日のNature Volume 560 Number 7719/Nature Newsに、 なんとデニソワ人とネアンデルタール人の混血児が発掘された、というNews記事が掲載されました。
タイトルは
「Mum's a Neanderthal, Dad's a Denisovan: First discovery of an ancient-human hybrid」
 ママがネアンデルタール人で、パパがデニソワ人だそうです。ほんまかいな?!という率直な感想です。 ゲノム解析の結果、判明したのだそうです。
 まあ、ホモエレクトスの子孫同士なので交配できないわけはありませんし、 当然、ホモエレクトスの子孫の現代人類/ホモサピエンスとも交配できるわけです。
 話としては面白いのですが、これからの調査報告が期待されます。 研究者の先走りのような気がしますが、Natureが査読して掲載を許可したのですから、 研究そのものはキチンと行われているのでしょう。あとは解釈の仕方があっているか、ですね。

下記に、記事を和訳して紹介します。興味のある方は原文をどうぞ!

ママはネアンデルタール人、パパはデニソワ人:古代人類の混血児の最初の発見。
−遺伝子の分析は、初期の人間の2つの異なるグループ間の直系の子孫を見つけます。−

 シベリアの洞穴で発見される骨のゲノム分析によれば、およそ90000年前に死んだ女性は、 半分はネアンデルタール人、もう半分はデニソワ人でした。
 科学者が両親が異なった人類のグループに属した古代の個人を特定したのはこれが初めてです。
 調査結果は、Natureで2018年8月22日に出版されました。
 「これらのグループから入り混じった祖先の第一世代の人を見つけることは、全く驚異的です」と、 ロンドンのフランシス・クリック研究所の集団遺伝学者ポントゥス・スコグルンドは言います。 「科学がほんのわずかな運を伴ったことは本当にすばらしいです。」
 マックスプランク(ライプツィヒ・ドイツ)の進化人類学研究所の古代遺伝学者Viviane SlonとSvante Paaboによって率いられたチームは、 ロシアのアルタイ山脈のデニソワ洞穴から復元された一つの骨断片にゲノム分析を実施しました。
 この洞穴は、2008年にそこから発見された指の骨の先端のDNA配列に基づいて最初に特定された、 絶滅した人類グループに『デニソワ人』という名前を提供しました。
 アルタイ地域は、特に洞穴は、ネアンデルタール人の住居でもありました。

 与えられた人類の古代と現代の遺伝的変異のパターンで、 科学者はデニソワ人とネアンデルタール人が互いに異種交配したに違いないということを、 科学者はすでに知っていました ? そしてホモ・サピエンスとも(下記『もつれ合ったツリー』を参照して下さい)。
 しかし、以前そのような組合せから第一世代の子供たちを誰も見つけられませんでした、 そしてPaaboは、彼の同僚が最初にデータをシェアした時に質問をした、と言います。
 「私は、彼らが何かを台無しにしたに違いないと思いました。」
 ネアンデルタール人−デニソワ人の個体(チームは愛情をこめて、 その人にデニーと名づけました)の発掘の前に、 4?6世代以内前のネアンデルタール人祖先を持っていたホモ・サピエンス試料のDNAで、 緊密な関係の最高の証拠は、見つかりました。

図:もつれあったツリー

 およそ90000年前ネアンデルタール人母とデニソワ人父の間に生まれた、 デニーとあだ名をつけられた女性は、古代人類グループ間で異種交配した多くの例の1つです。
 既知の古代人類は、デニソワ人または彼らの先祖と異種交配しました。
 アルタイ・ネアンデルタール人のゲノムは、ホモ・サピエンス血統との混血を簡単に明らかにしました。
 デニーの母の祖先は、驚きでした。
 彼女(母)は、デニーのおよそ30000年前にデニソワ洞穴で生きた『アルタイ・ネアンデルタール人』より、  クロアチアのVindija洞穴の55000年前のネアンデルタール人とより密接な関係がありました。
すべての非african現代人は、約47000-65000年前の交配によって、ネアンデルタールDNAの足跡を今に伝えています。

明らかにされる祖先
 Paaboのチームは、ヒト・タンパク質の痕跡のために2000以上の未確認の骨断片のコレクションを見渡すことによって、 数年前にデニーの遺物を見つけました。
 2016の報告で、彼らは、骨が50000年以上前に生きた古代人類に属していたことを確定するために、 放射性炭素年代測定法(年代測定法の上限が50000年)を使用しました。(Paaboによると、 その後の遺伝子分析で、試料は90000才程度となりました)
 それから、彼らは試料のミトコンドリアDNAの配列を決定しました(細胞内のエネルギー・コンバータで見つかるDNA)。 そして、他の古代人類の配列データと比較しました。
 試料のミトコンドリアDNAがネアンデルタールから来ることを、この分析法は示しました。
 しかし、これは絵の半分だけでした。ミトコンドリアDNAは母から受け継がれて、ちょうど一続きの母系の家系遺産を示します。 そして、父と個体のより幅広い家系の識別は未知のままで残します。
 最新の研究において、チームは、そのゲノムのDNA配列と他の3種の人類のDNAにおける変化を比較することによって、 試料の祖先の非常にはっきりした理解を得ようとしました。 3種の人類とはネアンデルタール人とデニソワ人(両方ともデニソワ洞穴で見つかる)及びアフリカの現代人。
 試料から得たDNA断片のおおよそ40%はネアンデルタール人DNAに合致したが、しかし他の40%はデニソワ人DNAに合致しました。
 性染色体の配列によって、研究者は断片が女性由来と決定し、しかも骨の厚みから少なくとも13才であると示唆しました。
 等しい量のデニソワ人とネアンデルタール人のDNAから、試料は各々の人類グループから1人の親を持っているようにみえました。
 しかし、もう一つの可能性がありました、 つまり、デニーの両親自身が元々デニソワ人とネアンデルタール人の異種交配集団に属したのかもしれない。

魅力的なゲノム
 これらのオプションのうちどちらがより可能性がありそうだったかについて理解するために、 研究者はゲノム中のネアンデルタール人とデニソワ人の遺伝子が異なる部位を検査しました。
 これらの場所の各々で、彼らはデニーのDNAの断片を2つの古代人類のゲノムと比較しました。
 40%以上のケースで、DNA断片の1つはネアンデルタール・ゲノムに合致しました、ところが、 他はデニソワ人のそれに合致しました。そのことは、デニーが、  1セットの染色体をネアンデルタール人から得て、他はデニソワ人から得たことを示唆しています。
 それはデニーが2人の異なった人類の直接的な子であることを明らかにしたと、Paaboは言います。
 「我々は、これらの人々の不適切な現場をほぼ見つけました。
結果は、試料が本当に第一世代のハイブリッドであることを納得がいくように証明すると、  ケリー・ハリス(初期の人類とネアンデルタール人間の異種交配を研究したシアトルのワシントン大学の集団遺伝学者)は言います。
 スコグルンドは同意します:「それは、本当に明確なケースです」と、彼は言います。
 「私は、その結果は教科書にすぐに採用されるだろうと思います。」
 ネアンデルタール人とデニソワ人の間の性的接触が全く一般的だったかもしれないと、ハリスは言います。
 一方、純粋なデニソワ人の骨の数を、私は数えることができます」と、彼女は言います。 それでも、ハイブリッドがすでに発見されたという事実は、 そのような子供たちが広範囲にわたって存在することがありえたことを示唆します。
 これは、もう一つの面白い質問を起こします:ネアンデルタール人とデニソワ人がそんなにしばしばペアになるのなら、 2つ人類集団は何故融合せずに数十万年もの間、遺伝的に別々の人類のままだったのでしょうか?
 ハリスは、ネアンデルタール人−デニソワ人の子供たちが生殖力がなかった (ライオンとタイガ−の異種間交配の子供のライガーは生殖能力がない)か、 生物学的に健康ではないことがありえた、そして2つの人類種が結合するのを防いだ、と示唆します。
 ネアンデルタール人-デニソワ人の組合せには若干の利点もあった、たとえ他のコストがあったしても、 とクリス・ストリンガー(ロンドンの国立歴史博物館の古代人類学者)は言います。
 ネアンデルタール人とデニソワ人現代の人類より遺伝的に多様ではなかった、そして異種交配種を生じることは、 彼らのゲノムにわずかな臨時の遺伝的変異を「補充する」方法を提供することになったかもしれないと、彼は言います。
 このスタディは、異なる人類グループ間の交配がどのように起こったかについて問題を提起する、とStringerは言います。 たとえば、彼らが合意の上だったか否かを問わず。
 ネアンデルタール人とデニソワ人の間の遺伝子拡散のより詳細な報告は、将来、古代人類の行動にヒントを提供するかもしれません。

見逃された接触  Paaboは、ネアンデルタール人とデニソワ人が出会ったとき、互いにすぐに異種交配したことに、同意します −しかし彼は、2人類の遭遇はが珍しかった、と考えます。
 ネアンデルタール人の遺物の大部分は西ユーラシアの全域で見つかりました、ところが、 デニソワ人は名前の由来になったシベリアの洞穴だけで発見されました。
 2つのグループのホームグラウンドはこのアルタイ山脈とおそらくどこか他の場所で重なったが、これらの地域は人口がまばらでした。
 「Ural山脈の西に生きたどのネアンデルタール人も彼らの人生でデニソワ人に絶対に出会わないと、私は思います」と、 Paaboは西ロシアとカザフスタンを切り分ける山脈を参照して言います。
 しかし、ネアンデルタール人集団は西ユーラシアからシベリアまで時々旅行したかもしれません、逆もまた同じ。
 試料のゲノムの変化に基づいて、数千キロメートル離れたクロアチアで見つかるネアンデルタール人の試料の方が、 1メートル未満程度しか離れていない同じ洞穴で見つかる試料より、 デニーのネアンデルタール人母により密接にが関係があると、チームは推論しました。

 クロアチアのネアンデルタールは、デニーより非常に最近?になって死にました ? 55000年前頃です。 しかしデニソワ洞穴のネアンデルタール人はおよそ120000年前頃です。
 それは、デニーの母の祖先の説明に2つの可能性を残します。 すなわち、ヨーロッパのネアンデルタール集団はアルタイ山脈の東に来て、ハイブリッドが生まれる前に、 部分的にこの地域のネアンデルタール人と置き換わったか、もしくは、 ネアンデルタール人のグループはデニーの出生の後のどこかの時点でアルタイ山脈を離れてヨーロッパへ向かったのでしょう。
 どちらの方法ででも、とハリスは言います。 「ネアンデルタール人は数千年間、1つの場所に留まることはしなかった。」
 ネアンデルタール人の母とデニソワ人の父とで、我々は新しい人類と言わなければなりませんか?
 「我々は、少し『ハイブリッド』という単語を避けます」と、Paaboは言います。
 その単語は2つのグループが人類の別々の種であることを意味します、ところが、実際は、 彼らの境界はぼんやりしています ? 新しいスタディーが示すように。
 自然界で種を定義することは必ずしも明確ではないと、ハリスは言います、そして、 生物を分類する方法についての長時間にわたる議論が人類にも適用され始めるのを見ることは面白いです。
 たとえ科学者達がデニーと呼ぶことを決定しても(センセーショナルな発見として特別扱いをするためにわざわざ名前を付けること)、 スコグルンドは、彼女に会うことができるのが好きだった、と言います。
 「彼らのゲノムを配列しておいたのは、多分これまでで最も魅力的な人であるでしょう。」
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 この研究は、タイトルでは面白そうだったのですが、 結局、ネアンデルタール人とデニソワ人の雑種=混血は、その後の人類の歴史に影響を与えるものではなかったようです。 しかしこれまでの研究では、現代人類のDNAにネアンデルタール人は3-4%、 デニソワ人は特に太平洋の民族のDNAに6-8%も取り込まれているそうです。
 つまり、現在の研究調査の結果の範囲では、ネアンデルタール人−デニソワ人交配は、子孫を残せなかったかもしれないが、 ネアンデルタール人−現代人類の交配とデニソワ人−現代人類の交配は、それぞれ子孫を残すことができて 現代にDNAを伝えてきているということになります。
 これは面白い結果で、ネアンデルタール人とデニソワ人の遺伝的距離より、 現代人とネアンデルタール人や現代人とデニソワ人の距離の方が近い、と言うことになるからです。
 もう少しうがった見方をすると、近親婚だった可能性だってあります。
 孤立した先住民が滅びる要因は大きく2つあります。1つは都市民による伝染病など新しい病原菌やウイルスとの遭遇で、 これはフェゴ島民の絶滅等多くの例があるようです。もう一つが近親婚です。孤立して居るため、近隣に遺伝子が異なる他の部族がおらず、 居ても集団からグループ別れをして独立した集団だと、所詮遺伝子は近親になります。 このため先住民は違う部族集団から適齢期の女性(たまに男性)をもらい、近親婚による絶滅を防いできました。  デニソワ洞穴のネアンデルタール人も当然近親婚に陥っていた可能性は極めて高いと思います。 結果、子供たちは生殖能力がなく子孫ができなかったか、虚弱で生き残れなかったか、のいずれかで消えていったのでしょう。

 しかしなぜか最後の方の段で、2つの古代人類の種としての境界線ははっきりとしていないことを研究者は述べています。 また「ハイブリッド」という言葉を使うのを躊躇し始めているようです。
 ネアンデルタール人は少なくとも出アフリカ後、60万年はユーラシア大陸で生き延びてきたわけなので、 その間に亜種に近いほどの分化をしている、とも別の研究者は述べています。
 当ガラパゴス史観の考え方は、デニソワ人はネアンデルタール人のアジア型で あくまでネアンデルタール人の「範囲内」という見解です。 つまり同じ人類なのだから「ハイブリッド=雑種=混血児」などそもそもいない、のです。
 ということは、つまり、ネアンデルタール人−デニソワ人交配は、欧米人とアジアの日本人が結婚するようなもので、 所詮はチョッと距離のある同類間程度のことなので、人類史には何も影響がなかった、ということなのでしょう。
 欧米の研究者な、功績づくりに精を出すので、「デニソワ人」という考え方は勇み足のような気がします。

以上
 
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