15-1. 猿人の行動の解明でわかった、民族を越えて移動するmtDNA!

  アウストラロピテクスなどの初期人類は、女性は生まれた群れを離れて移動する一方で、男性は1カ所にとどまる傾向があったとする研究結果がNatureに発表された。
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Strontium isotope evidence for landscape use by early hominins

Sandi R. Copeland, Matt Sponheimer, Darryl J. de Ruiter, Julia A. Lee-Thorp, Daryl Codron, Petrus J. le Roux, Vaughan Grimes & Michael P. Richards

Abstract

Ranging and residence patterns among early hominins have been indirectly inferred from morphology1, 2, stone-tool sourcing3, referential models4, 5 and phylogenetic models6, 7, 8. However, the highly uncertain nature of such reconstructions limits our understanding of early hominin ecology, biology, social structure and evolution. We investigated landscape use in Australopithecus africanus and Paranthropus robustus from the Sterkfontein and Swartkrans cave sites in South Africa using strontium isotope analysis, a method that can help to identify the geological substrate on which an animal lived during tooth mineralization. Here we show that a higher proportion of small hominins than large hominins had non-local strontium isotope compositions. Given the relatively high levels of sexual dimorphism in early hominins, the smaller teeth are likely to represent female individuals, thus indicating that females were more likely than males to disperse from their natal groups. This is similar to the dispersal pattern f ound in chimpanzees9, bonobos10 and many human groups11, but dissimilar from that of most gorillas and other primates12. The small proportion of demonstrably non-local large hominin individuals could indicate that male australopiths had relatively small home ranges, or that they preferred dolomitic landscapes.
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 チンパンジーやボノボ以外の霊長類には見られない行動で、人類は200万年以上前から、花嫁を迎えるような特性を持っていた可能性を示すという。

 研究グループは、洞窟で発見された約240万〜170万年前の猿人のアウストラロピテクス・アフリカヌスなど計19体の歯の化石を調査。 化石に含まれる放射性ストロンチウムなどを調べて分かったという。
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  *ガラパゴス史観注:
     米コロラド大などの研究チームがネイチャーに発表した新聞やニュースを駆け巡った話題が、何故民族性はY-DNAでなければわからないのかという問いに、1つの明快な回答をもたらしました。

  これは「破壊する創造者」や「想像するちから」などから予想されていたことでもありますが、チンパンジーと人類は500万年〜700万円前頃に「共通の祖先」から分化したものの、 その後200万年近くお互い交配し遺伝子の交換が行われていたわけです。「交配」するということはチンパンジーや現代人の行動様式から見ると「お嫁さん」を遺伝的に遠い部族から招き入れ、 近親婚による先天的な遺伝障害の発現を防ぎ、部族の集団エネルギーが落ちないよう維持してきたということなのです。 人類が樹上から降り「共通の祖先:草原派」になったころは恐らく数グループ程度の人口しかなかったはずです。当然相手を「共通の祖先:樹上派」に求めなければ近親婚になり、 新しい「共通の祖先:草原派」は数代で絶滅したはずです。

  草原に降りたばかりの「共通の祖先:草原派」は少ない集団人数での近親婚を避けるため「共通の祖先:樹上派」から「お嫁さん」をもらい、 徐々に人口を増やし集団に多様性が現れ遺伝子が分化し、集団内でも近親婚に相当しなくなるほど遺伝子が多様化して初めて 「共通の祖先:草原派」内での交配が先天的遺伝障害なしで子孫を作ることができるようになったのです。それに要した時間が200万年だったのかもしれません。 そして霊長類(四手類)の象徴である「後ろ手」も完璧な「足」に進化しきったのでしょう。

  つまり、mt-DNAは民族を越えて移動してきたのです。紀元後の「国家/市民/国民」という概念が確立してからは女性の移動はなくなり、 男女共に「国」というテリトリーの中にとどまることが当たり前になり、我々も当然のことと思っていますが、実はそれは長い人類の歴史からみると極く最近の出来事にすぎなく、 女性は異なる集団に嫁ぎ移動して行くのが本来の姿だったと思われます。

  日本人で考えると、アフリカ・サハラの過酷な気候変動で2000人程度に減少した絶滅危惧種に陥り出アフリカし、中東でネアンデルタール人と交配し遺伝子が分化した際に、 交配度の高い形質を持ったY-DNA「C」の集団と、交配度が低くオリジナルのホモサピエンスの形質を強く維持したY-DNA「D」集団は、 欧米の研究者は共に東を目指しインド洋沿岸を東進したそうですが、当然途中で交配を続けていたはずです。スンダランドに到着した頃には「D」は「D1」「D2」に、 「C」は「C1」「C2」「C3」に分化していた可能性が高いと思われます。

  「C2」がニューギニア周辺に、「C4」がオーストラリア大陸に、「C5」がインド亜大陸にポツンと孤立して存在することや、チベット高原には「D2」が存在しないにも関わらず 「D3」が存在することなど、亜型の分化順序と分布地域は必ずしも直線的な関係がないのです。もしかするとそれぞれの地域に落ち着いてから分化した可能性も捨てきれないのです。   分化するには当然異遺伝子との交配がなければなりません、もし「D」や「C」の人口が少なければ女性は当然両遺伝子集団間を移動したはずですが、 十分な人口があったなら(集団内の多様性があったなら)女性の移動はそれほどなかったかもしれません。 「破壊する創造者」風に言えば遺伝子の分化は異遺伝子との交配によって引き起こされる可能性が高いので(新しい土地での新しいレトロウイルス感染も要因ですが)、 「C」と「D」は交配していたとみるのが自然でしょう。つまり異Y-DNA遺伝子のパートナーのmt-DNAとの交配になります。

  ということは現代人のY-DNA遺伝子の分化を推進したのは女性の遺伝子で、集団間のmt-DNAの遺伝距離(ハプロタイプ)が遠いほど分化し易かったはずです。

  いずれにせよ、本来人類の女性は知らない土地・集団の許に移動し、遺伝子の多様性を演出して来たのです。男はあまり動かなかったのです。 ところが現代社会ではサラリーマンになると会社の地方拠点に移動することは当たり前で、男が移動するようになったのです。 婿入りなどという人類では本来不自然なことも当たり前になりました(アマゾンの先住民族の中には若い男性が異なる集団に移動するケースも報告されていますが)。 他にも現代社会は人類本来の行動様式と異なる行動を取らざるを得なくなってきています。それは大きなストレスになるはずです。

  出アフリカすることでネアンデルタール人と交配し一気に進化したがストレスにさらされ続けている我々出アフリカ組現代人と、出アフリカせずホモサピエンスの原型を保ち 進化の機会を持たず狩猟採集に留まったコイサン族やピグミー族などの古代集団と、どちらが人類として幸せなのかは一概には言えませんが。 生物の進化は遺伝子の多様性を増大させる方向に向かうことから、多様な選択肢がある出アフリカ組の方が進化の正しい方向に進んでいることは間違いありません。



以上

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