15-3. Y染色体つまり男性は不滅だそうです

  2月23日付けのNatureに掲載された、Y色体は消えることなく不滅である、という論文が掲載されました。Bioquickニュース日本語訳も転載します。
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Strict evolutionary conservation followed rapid gene loss on human and rhesus Y chromosomes

Jennifer F. Hughes, Helen Skaletsky, Laura G. Brown, Tatyana Pyntikova, Tina Graves, Robert S. Fulton, Shannon Dugan, Yan Ding, Christian J. Buhay, Colin Kremitzki, Qiaoyan Wang, Hua Shen, Michael Holder, Donna Villasana, Lynne V. Nazareth, Andrew Cree, Laura Courtney, Joelle Veizer, Holland Kotkiewicz, Ting-Jan Cho, Natalia Koutseva, Steve Rozen, Donna M. Muzny, Wesley C. Warren, Richard A. Gibbs et al.

Abstract

The human X and Y chromosomes evolved from an ordinary pair of autosomes during the past 200?300 million years1, 2, 3. The human MSY (male-specific region of Y chromosome) retains only three percent of the ancestral autosomes’ genes owing to genetic decay4, 5. This evolutionary decay was driven by a series of five ‘stratification’ events. Each event suppressed X?Y crossing over within a chromosome segment or ‘stratum’, incorporated that segment into the MSY and subjected its genes to the erosive forces that attend the absence of crossing over2, 6. The last of these events occurred 30 million years ago, 5 million years before the human and Old World monkey lineages diverged. Although speculation abounds regarding ongoing decay and looming extinction of the human Y chromosome7, 8, 9, 10, remarkably little is known about how many MSY genes were lost in the human lineage in the 25 million years that have followed its separation from the Old World monkey lineage. To investigate this question, we sequenced the MSY of the rhesus macaque, an Old World monkey, and compared it to the human MSY. We discovered that during the last 25 million years MSY gene loss in the human lineage was limited to the youngest stratum (stratum 5), which comprises three percent of the human MSY. In the older strata, which collectively comprise the bulk of the human MSY, gene loss evidently ceased more than 25 million years ago. Likewise, the rhesus MSY has not lost any older genes (from strata 1?4) during the past 25 million years, despite its major structural differences to the human MSY. The rhesus MSY is simpler, with few amplified gene families or palindromes that might enable intrachromosomal recombination and repair. We present an empirical reconstruction of human MSY evolution in which each stratum transitioned from rapid, exponential loss of ancestral genes to strict conservation through purifying selection.
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ヒトY染色体が絶滅することはない

    ヒト生物学を構成する原則が過去2500万年もの間、実質的に無変化のまま存在している。と、判明した場合、それはこれからも変わらないと自信をもって言えるだろう。 ホワイトヘッド研究所の科学者たちが行った最新のヒトY染色体進化論の研究結果は、Y染色体が無くなる事はないと証明している。「Y染色体消滅論」の支持者たちは、 Y染色体が将来絶滅するであろうと予測している。Y染色体は過去3億年間に100以上の遺伝子を失っているため、このまま続けば必然的に全ての遺伝子が無くなるであろう、というのだ。


  ホワイトヘッド研究所所長、デイビッド?ペイジ博士と研究チームはこの10年間、着実に「Y染色体消滅論」を否定する研究を行ってきたが、周囲の認知効果は無に等しかった。

  「この10年間Y染色体について学界で合意されていた仮説は、いつかは消滅するものである、という論説です。この説をバックアップする確かな証拠が一度でも出たかどうかは別として、 Y染色体消滅論はあっと言う間に広がり、定着してしまったのです。この消滅論については、わざわざ話題にあげる事が無いほどに浸透しており、我々のY染色体研究には逆風でもあったのです。」と、 ペイジ博士は説明する。本研究結果のおかげでペイジ博士はY染色体消滅論支持者たちにチェックメイトをかけることが出来たのだ。

  本研究チームは、アカゲザル(ヒトの進化経路から2500万年前に分岐した旧世界ザル)のY染色体をシーケンシングし、ヒトおよびチンパンジーのそれと比較し、驚愕する結果に至った。 2012年2月22日付けのネイチャー誌オンライン版に記載された本研究結果は、進化分岐点からのアカゲザルとヒトのY染色体の顕著な遺伝的安定性を示している。 この知見の重大性を理解するためには、歴史的コンテキストを知らなければならない。性染色体になる前のXおよびY染色体は、他の22対のような常染色体であった。 遺伝的多様性の維持、そして有害な突然変異を排除するため、常染色体は互いの遺伝子を交差させる。しかし約3億年前、Xの一部がYと交差しなくなったことにより、 Y染色体の遺伝子が急速に減衰していったのである。その後数億年間でさらにXの4つもの部分(ストラータ)がYと交差しなくなった。これによるYの遺伝子損失は大きく、 先祖常染色体対が共有していた600ものヒトY染色体遺伝子は今ではわずか19遺伝子しか残っていないほどだ。

  「Yは早い段階で急激な減少を遂げ、遺伝子は急速に失われていきました。しかしその後減少は安定し、今では何も問題ありません。」と、ペイジ博士は語る。 問題無いとはどういうことなのか?まずアカゲザルのY染色体は、ワシントン大学医学部およびベイラー医学カレッジシーケンシングセンターの技術者たちの協力により完成し、 Y染色体が過去2500万年間で先祖遺伝子を一つも失っていないことが判明した。それに対しヒトY染色体は同期間中、先祖遺伝子を一つ失ったが、その損失は全染色体のわずか3%を占める部分で発生したのである。 このような発見により、Y染色体の進化は、急速な減衰に続く厳密な保存として特徴付けることが可能である。

  「我々はY染色体進化の謎を解くこの明快な方法を、とても慎重に開発し、実践してきました。これから我々の経験的データはその他の論説を否定していくことでしょう。 アカゲザルのY染色体が遺伝子を一つも損失していないこと、そしてヒトY染色体が損失した遺伝子はわずか一つであるということは、Y染色体が無くなる事は無いと示しています。」と、 ペイジ博士研究所研究員、ジェニファー?ヒューズ博士は語る。ヒューズ博士の研究はヒトおよびチンパンジーのY染色体を比較し、ヒトY染色体が最低でも600万年間安定していることを示した。 「このデータがあれば、私はどんな議論にも立ち向かいますよ。」と、ペイジ博士は語る。
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  要するに、生物のオス性染色体Y-DNAは単性生殖時代のX性染色体から派生したわけですが、3億年ほど前までに、当初の原始Y-DNAからオス化に不要と思われる部分をかなり失い短くなったため、 今後もドンドン短くなりそのうち消滅するのではないかと、欧米人の奇妙な頭では考えていたそうです。しかしこの研究で3億年前頃で既にこの短小化は止まっていた、と分かったそうです。 だから心配するな!と欧米人に呼び掛ける論文になったそうです。

  不思議な論議です。そもそもオスが生まれたのは、単性生殖では常に同じ生物体しか生まれてこないため、生物に多様性を持たせるために「生殖専用」に生み出された傑作だったのです。 折角生み出した「オス」という傑作をわざわざ消滅させまた元の単性生殖に戻すなどと言うバカなことを、進化が選択するはずがありません (気まぐれでするかもしれませんが、話が大き過ぎて当方には想像できません)。

  オスの本来の役割はせっせと生殖に励み生物体に多様性をもたらすためなのです。だからライオンのオスも働かずにぐーたらしているだけで良いのです。 人類だって本来なら同じく男性は生殖に励むだけで、後はぐーたらしていればよかったはずなのですが、脳が発達しすぎ時間を持て余すようになったため狩りをして肉等の力技を必要とする食料の調達と、 家族という群れを維持する戦いを担当するようになり、そうするといつともなく権力欲が芽生え、家族単位だけでなくもっと大きい集団を率いることになり、 結局種族・民族集団と群れの規模が大きくなってきたのだそうです。

  思考と力を必要とする役割を担当するようになったこととヒマを持て余したこと等で、男性は生殖専用の特殊任務から、大小にかかわらず集団を率いる「群れ長」へと昇格したのです。

  話が拡散しましたが、進化が生物の多様性を欲している間は、オス・男性は不滅なのです。オス化が多様性の要因であるため人類でも民族性(つまり多様性)はY-DNAによって決まるのです。

  ただし近代は、このY-DNA遺伝子集団毎による「民族集団」に、政治的な国家という枠組みが上部にかぶさり、民族を越えた「国民」という新たな存在が出来上がったのです。 こうなると本来集団間を渡り歩いてきた民族性を持たないはずの女性も国の中に留まり、mtDNAの独自の亜型、子亜型が分化・出現するようになり、Y-DNAと同じような民族性を持つように変化してきています。

  mtDNAから見ると日本人のmtDNAの最大頻度38%を占めるmtDNAの亜型の「D」も中南米の褐色「R1b」のヒスパニックも同じmtDNA「D」遺伝子民族になるのです。 しかし現実に同族と考える研究者も一般人もいません。やはり民族性は多様性の要因であるY-DNAで決まるのです。



以上

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