17-1. デニソワ人  :ネアンデルタール人のアジアの姉妹旧人

  American Journal of Human Geneticsのデニソワ人の報告です。BioQuick Newsの日本語訳も転載します。
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Denisova Admixture and the First Modern Human Dispersals into Southeast Asia and Oceania

David Reich, Nick Patterson, Martin Kircher, Frederick Delfin, Madhusudan R. Nandineni, Irina Pugach, Albert Min-Shan Ko, Ying-Chin Ko, Timothy A. Jinam, Maude E. Phipps, Naruya Saitou, Andreas Wollstein, Manfred Kayser, Svante Paabo and Mark Stoneking

Abstract

It has recently been shown that ancestors of New Guineans and Bougainville Islanders have inherited a proportion of their ancestry from Denisovans, an archaic hominin group from Siberia. However, only a sparse sampling of populations from Southeast Asia and Oceania were analyzed. Here, we quantify Denisova admixture in 33 additional populations from Asia and Oceania. Aboriginal Australians, Near Oceanians, Polynesians, Fijians, east Indonesians, and Mamanwa (a Negrito group from the Philippines) have all inherited genetic material from Denisovans, but mainland East Asians, western Indonesians, Jehai (a Negrito group from Malaysia), and Onge (a Negrito group from the Andaman Islands) have not. These results indicate that Denisova gene flow occurred into the common ancestors of New Guineans, Australians, and Mamanwa but not into the ancestors of the Jehai and Onge and suggest that relatives of present-day East Asians were not in Southeast Asia when the Denisova gene flow occurred. Our finding that descendants o f the earliest inhabitants of Southeast Asia do not all harbor Denisova admixture is inconsistent with a history in which the Denisova interbreeding occurred in mainland Asia and then spread over Southeast Asia, leading to all its earliest modern human inhabitants. Instead, the data can be most parsimoniously explained if the Denisova gene flow occurred in Southeast Asia itself. Thus, archaic Denisovans must have lived over an extraordinarily broad geographic and ecological range, from Siberia to tropical Asia.
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  複数の人種の移動によって形成されたアジアの歴史をDNAが解明 

  古代から現代までのヒトのDNAパターンを研究している国際チームは、40,000年前のアジアへの集団大移動と人種間のDNAの混合について新事実を発見した。 ハーバード大学医学部とドイツ、ライプツィヒのマックス・プランク進化人類学研究所の研究チームが最先端のゲノム解析法を使って調べた結果、デニソバンと呼ばれる古代人類が、 現代のニューギニアだけではなく、フィリピンとオーストラリアのアボリジニのDNAに関与していることが分かった。このデニソバンとは最古の人類の一種で、 去年シベリアで発掘された指骨のDNAを解析した結果解明された。今回の研究結果はこれまでの遺伝子学研究による説を否定し、現生人類は複数の大移動でアジアに定着したという事になる。


    「デニソバのDNAは、人の血管をトレースする医用イメージング色素のようなものです。とても目立つため、個体に少しの量でも存在していればすぐに分かるのです。 このようにして、私たちは大移動した人種の中からデニソバのDNAをトレースすることが出来たのです。これは、人類の歴史を理解するためのツールとして、 古代DNAの配列決定がいかに重要であるかを示しています。」と、ハーバード大学医学部の教授、デイビッド・リーク博士は語る。今回発見されたパターンは、 少なくとも二回の大移動があったことを示している。一つは東南アジアとオセアニアに住む原住民のアボリジニ、もう一つは東南アジアの人口のほとんどを占めている東アジア人の系統である。 また、この研究は古代デニソバンが居住していた場所についても新たな考察が成されている。マックス・プランク研究所の教授であり、 今回の論文の著者でもあるマーク・ストーンキング博士によると、デニソバンはシベリアから熱帯の東南アジアまでの非常に大規模な生態学的、地理的範囲に移住していたとされる。

  「デニソバンのDNAが東南アジアのいくつかのアボリジニに存在しているということは、44,000年以上前にデニソバのDNAを持つ人種と持たない人口が 市松模様のように存在していたということになります。このように、デニソバンの遺伝子を有するグループとそうでないグループがあるということは、 デニソバンが東南アジアに住んでいたとすれば説明がつきます」と博士は説明する。この所見は、2011年9月22日付けのAmerican Journal of Human Genetics誌に記載されている。 今回の研究は、マックス・プランク研究所のリーク博士率いるチームが2008年にシベリアのデニソバ洞窟でロシアの考古学者によって発見された古代の小指の骨を分析した研究に基づいている。 スヴァンテ・パーボ博士率いるマックス・プランク研究所チームは、この骨の核ゲノム配列を解析し、リーク博士が研究員と開発したアルゴリズムを使って人種の遺伝子解析を行った。 2010年12月のNature誌に掲載された彼らの研究結果によると、デニソバンが30,000年以上前に存在していた古代原人の一系統であり、現代のニューギニア人の遺伝子に関与しているようだ。 デニソバンはネアンデール人でも現生人類でもないが、共通祖先がいるという結論に達している。この論文により、初期の人類がアフリカを離れた時期から 曖昧になっていた人類の進化の過程について説明と、人間が歴史的に混在しているという見解が補完された。

  新しい研究は、東南アジアとオセアニアの遺伝子変異の専門家であるストーンキング博士によって始められた。博士は、これらの地域から多様なサンプルを集め全体像の構築を行なっている。 この研究はデニソバンの遺伝子が移動した「足跡」に重点を置いており、研究チームは、ボルネオ島、フィジー、インドネシア、マレーシア、オーストラリア、フィリピン、 パプアニューギニア、そしてポリネシアを含む東南アジアとオセアニアにおける現在の人種の多種多様のDNAを解析した。既存のデータと新たなデータの解析結果を統合した分析結果によると、 デニソバンはニューギニア人だけでなく、オーストラリアのアボリジニとママンワと呼ばれるフィリピンのネグリト族、また東南アジアとオセアニアのいくつかの人種に遺伝子材パーツを提供している。 しかし、アンダマン諸島のオンジ族(注:Onge族のこと、日本人の縄文人の祖先型のY-DNA「D*」100%の遺伝子集団なので当然デニソワ人とは交配していない)やマレーシアのジェハイ族、 また東アジア諸島を含む西部や北西部の人種はデニソバンと交配していない。 研究チームは、デニソバンは現生人類と44,000年以上前に東南アジアで交配したと結論付けた。 これは、オーストラリア人とパプアニューギニア人が分化する前である。東南アジアは、現在の中国人とインドネシア人とは関係のない近代人種によって植民地化された。 この「南方ルート」仮説は、考古学的な証拠によってはサポートされていたが、強力な遺伝子的証拠は今まで存在していなかった。MITとハーバード大学のブロード研究所、 ドイツ、インド、台湾、日本、マレーシア、そしてオランダからのチームによる共同研究によってこの研究は行なわれた。



以上

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