1-16. 多民族国家 中国のY-DNA遺伝子調査
rev.1 中国 主要Y-DNA「O3」 中国56民族中漢族を含む30民族のデータが集まりました。中国人口の99.4%を代表するので統計上充分でしょう。 ========================================================================================================= これぞアメリカ人の代表のケルト-ゲルマン系遺伝子Y-DNA「R1b」がアメリカ国民の約47%に対し、 中国ではこれぞ漢族主要遺伝子の黄河文明系遺伝子Y-DNA「O3」は中国人全体の約52%、米中共に主要遺伝子は50%程度が国家エネルギーを高く維持するには必要なようですね! ではロシアは?近いうちに試算してみます。ロシアはあまり国家エネルギーが高くないからどうでしょうか! 漢族と言えどもY-DNA「O3」は53%でしかなく、漢族とは過去の中華王朝の確立と拡大の中で支配下に入った長江文明系やチベット系、ツングース系、 モンゴリアン系等他の遺伝子集団が包含されて出来た民族であることが良くわかります。 このことは少数民族も同じでほとんどの少数民族にY-DNA「O3」がかなり高い頻度で含まれています。つまり中華王朝に包含されたら漢族に取り込まれ、 辺境に逃れ王朝に包含されなかったら少数民族扱いされた、ということです。 縄文系日本人Y-DNA「D2」の兄弟集団である中国最古の民族集団Y-DNA「D1」の羌族は、その後の漢族との戦いや漢族間の争いで負けた集団等から大量に流入した 「O3」頻度の方がもはや高い集団に変わりましたが、落ちこぼれの「O3」が追手を逃れ融け込んだことから「D1」の基本文化と言語を現代まで維持したため 漢族に取り込まれず現代まで残ることが出来たのでしょう。 我々日本人にとって重要な遺伝子集団はY-DNA「D1」,「D3」の中国最古の民族の羌族、プミ族、チベット族、(てい)族等の縄文「D2」の兄弟遺伝子集団と、 Y-DNA「O1」,「O2」の長江文明子孫の弥生兄弟遺伝子集団です。 地域によっては縄文人と弥生人の原風景を一部垣間見ることができるのです。しかし最も古い縄文と弥生の原景色が残っているのがY-DNA「D*」100%の Jarawa族/Onge族が残っているアンダマン諸島とY-DNA「O2a」100%のShompen 族が残っているニコバル諸島です。いずれもインド洋上の列島の中に取り残された部族なのです。 この頻度リストで黄河文明系「O3」が約52%、長江文明系「O1」,「O2」が計約32%で、合計84%の「Y-DNA「O」で構成されているのが現代中国、 Y-DNA「O」がまさしく極東遺伝子であることが良くわかります。 Y-DNA「O」以外の主要遺伝子はY-DNA「C3c」です。「C3c」はモンゴル族とツングース族に代表される遺伝子です。元帝国時代に中央アジアを席巻した ジンギスカンは中央アジア一帯に1500万人のY-DNA「C3c」遺伝子の子孫を残したことで、世界で最も子孫を残すことに成功した人物として有名です。 中国でもカザフ族やウイグル族などほとんどの少数民族でY-DNA「C3c」が検出され、ジンギスカン/モンゴル帝国の方針だったらしい征服した土地の 美形女性を残らず召し上げ後宮に入れジンギスカン遺伝子を持つ子孫を大量生産した、という話がその通りだったということが遺伝子調査の結果で見事にわかります。 一方ツングース系満州族はつい最近の清王朝を興しましたが、古モンゴル族と違い「C3c」遺伝子を大量にばらまくような下品な行動はしませんでした。 これは活躍した年代、中世と近代の違いでしょう。 以上 表紙に戻る |