16-5. 30,000年前〜35,000前に遡る沖縄の漁労技術

2016/09/20
  久しぶりのPNASの記事を準備していたら、先に新聞などでニュースになってしまいました。 沖縄県立博物館・美術館が中心になって東京大学や国立科学博物館が協力して書かれた論文です。日本人の英語なのでわかりやすいです。 原著をお読みになりたい方のためにSignificanceとAbstrauctを転記しますので、ご興味のある方は是非原著をお読みください。
PNAS 2016 ; published ahead of print September 16, 2016, doi:10.1073/pnas.1607857113
です。 Y-DNA「C1」はオーストラロイドで海のハンターで縄文人の一翼を担っていたことがますます鮮明になってきました。
関連する重要な記事の、
14-4.42,000年前のホモサピエンスの外洋漁撈と海洋技術
30-12. 石器晩期−縄文草創期の港川人はオーストラロイドのようだ
も併記しましたのでじっくりお読みください。 縄文人の逞しさや先進さなど、縄文人は原始的な集団ではなくその年代の地球上の集団の最先端を走っていたことが良くわかります。
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Advanced maritime adaptation in the western Pacific coastal region extends back to 35,000-30,000 years before present

Masaki Fujitaa,1,Shinji Yamasakia,Chiaki Katagiria,Itsuro Oshirob,Katsuhiro Sanoc,Taiji Kurozumid,Hiroshi Sugawarae, Dai Kunikitaf,Hiroyuki Matsuzakic,Akihiro Kanog,Tomoyo Okumurag,h,Tomomi Soneg,Hikaru Fujitag,Satoshi Kobayashii, Toru Narusej,Megumi Kondok,Shuji Matsu’urak,Gen Suwac, andYousuke Kaiful,1

Significance

Moving into oceanic islands after c.50,000 years ago was a remarkable step forward in the history of worldwide expansion of modern humans. However, the developmental process of Pleistocene maritime technology remains unclear. So far, the only secure sources of information for such discussions were the Indonesian Archipelago and northern New Guinea as steppingstones from the Asian continent to Australia. This article reports a successful maritime adaptation that extended from 35,000 to 13,000 years ago on a small island environment in the southern Japanese Archipelago. The new evidence demonstrates a geographically wider distribution of early maritime technology that extended north to the midlatitude areas along the western Pacific coast.

Abstract

Maritime adaptation was one of the essential factors that enabled modern humans to disperse all over the world. However, geographic distribution of early maritime technology during the Late Pleistocene remains unclear. At this time, the Indonesian Archipelago and eastern New Guinea stand as the sole, well-recognized area for secure Pleistocene evidence of repeated ocean crossings and advanced fishing technology. The incomplete archeological records also make it difficult to know whether modern humans could sustain their life on a resource-poor, small oceanic island for extended periods with Paleolithic technology.

We here report evidence from a limestone cave site on Okinawa Island, Japan, of successive occupation that extends back to 35,000 ? 30,000 y ago. Well-stratified strata at the Sakitari Cave site yielded a rich assemblage of seashell artifacts, including formally shaped tools, beads, and the world’s oldest fishhooks. These are accompanied by seasonally exploited food residue. The persistent occupation on this relatively small, geographically isolated island, as well as the appearance of Paleolithic sites on nearby islands by 30,000 y ago, suggest wider distribution of successful maritime adaptations than previously recognized, spanning the lower to midlatitude areas in the western Pacific coastal region.





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西太平洋海岸領域での高度な海上の順応化は、現在から30,000年前〜35,000前に遡る

趣旨

  50000年前、大平洋の島々へ移動することは、現代の人間の世界的な拡大の歴史での注目に値する前進でした。 しかし、洪積世の海上テクノロジーの発達的なプロセスは不明瞭なままです。これまでに、そのような議論のための唯一の確実な情報は、 アジア大陸からオーストラリアに至る踏み石であるインドネシア群島および北ニューギニアだった。
  本論文は、日本列島の南方の小さい沖縄群島の環境において35,000年前から13,000年前まで拡張し成功した海上順応化を報告する。 新しい証拠は、西太平洋岸に沿った中緯度帯域まで北に広げた初期の海のテクノロジーの地理的により広い拡散を示す。

概要

  海上の順応化は、現代の人が世界中に拡散することを可能にした必須のファクターのうちの1つであった。 しかし、前の更新世の間の早い海上テクノロジーの地理的な拡散は不明瞭なままだ。 この間、インドネシア群島と東部ニューギニアは、度重なる海洋横断と先進の釣り技術の揺るぎない更新世の証拠のための唯一の地域としてよく認められている。 不完全な考古学的な記録もまた、現代人が旧石器時代の技術で長期間の間資源の少ない、小さな大平洋の島での彼らの生活を支えることができたかどうかについて 理解することを難しくしている。
  私達は、35,000年前〜30,000年前にさかのぼる連続した居住があった、ここ沖縄の石灰石洞窟サイトから得た証拠を報告する。 サキタリ洞窟のよく層化された層は、正式に形づくられたツール、ビーズと世界の最も古い釣り針を含む貝人工品の豊かな集積をもたらした。 これらには、季節的に利用された食物残留物が付いている。
  この比較的小さな地理的に孤立した島の持続的な居住ならびに30,000年前の近隣の島の旧石器遺跡の出現は、 これまで考えられていたよりより広い連続的な海の適応を示している。そして、西太平洋沿岸の低緯度地域から中緯度地域の範囲にわたっている。
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  今朝の朝日の記事は下記です。

  縄文人の一翼を担う海のハンターY-SNA「C1a」の弟遺伝子Y-DNA「C4」アボリジニの先祖は、 記事14-4.で42,000年前にはすでにオーストラリア大陸に渡っておりしかも漁労を行っていたことが報告されています。
  当然、日本列島にもそのころすでに到達していたはずですが、沿岸の遺跡の主要部分は120mにもなる海面上昇のおかげで全て海の中に沈んでおり、 現在、我々が発掘しているのは海面上昇に追われて移動した生活跡に過ぎない。これは大変残念なことで海中考古学の発展なしには 縄文文化の発展は証明できません。国の肝いりで海中考古学が日の目を浴びることを期待します。日本列島の考古学が大幅に変わります。

以上
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